熊とサル 時々鹿。ところによりヤギ?

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熊とサル 時々鹿。ところによりヤギ?

私が住んでいる町は、山に囲まれた田舎町です。

学区に隣接するところにはゴルフ場があり、

歩いて30分ほどのところには、観光地になって

いる登山口あり、緑豊かな某山系の麓、

一面の田んぼや畑があり・・・

俗にいう「街なか」とは無縁な町です。

週末や連休になると、登山客がバスいっぱいに

乗って、近所の登山口までやってきます。

この田舎町に嫁いできてそろそろ20年に

なり、さまざまな事がありました。

一番驚くのは、「野生動物との接近遭遇」

でしょうか?

タヌキやアライグマ、サルなどもよく

出没するので、地域の大人はその

対処になれたものです。

やれ、夜中に鹿が出没して、農作物の

荒らしていった・・畑の罠に100キロも

するイノシシがかかっていた・・・などという話は

タウンニュースでよく見かけます。

住所を見ると私の住んでいる地域の

すぐそばで、思わず苦笑いしてしまいます。

先日も、縁側で何か気配がして、窓越しに

縁側をのぞいてみたら、大きなサルが1匹、

縁側で寛いでいました。

ガラス窓越しとはいえ、ほんの2,3メートル

離れた所です。ガラス窓がなかったら、

手を伸ばしたら触れる距離にいるのです。

息子は、動物園よりも至近距離でサルを見て、

びっくりして叫び声のような声を上げていました。

サルもまた、そんな子供の声に驚いて、

ガラスに体当たりをして威嚇・・・

日常的ではないにしろ、そんな光景に

も慣れてきました。

そして、サルが庭に出てきたら、

すぐに、市役所に電話します。

私が住んでいる市の市役所には、

「環境保全課」というのがあり、

その中で、「サル係」という部署もあるのです。

そこに電話して、サルが出てきた場所と

時間を話すと、サルに対する対処方法を

教えてくれます。

サルが民家近辺に出没したら、

・絶対に目を合わせないように
・一定の距離を置いて、サルを刺激しないように

と言われます。

サルは、人間と目が合うと「威嚇された」と

思うらしく、戦闘モードになるそうです。

もちろん、エサをあげるのもNGです。

サルが、人から餌をもらえる、と思うと、

その場所に住み着いて、下手をすると

食べ物欲しさに人や子供に襲い掛かる

おそれがあるからです。

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サルが出た日の夕方、息子の通う小学校から

保護者へ、一斉送信メールが入りました。
「本日、●●地区にサルが出没しました。

登下校中は十分注意するように・・・

サルを見かけたら、刺激しないように、

すぐに学校か市役所に連絡してください」

という内容のメールです。おそらく市役所から

学校へと連絡が入ったのでしょう。

こういう対応は、役所はとても速いです。

都心のど真ん中でサルや野生動物が出没して、

市役所の職員総出で捕獲に・・・

なんていう話をよくニュースで見かけますが、

私たちが住んでいる所では、よほど人間に

危害を与える動物じゃないかぎり、

そんなことはありません。やっていたら、

市役所職員総出で連日サルの捕獲作業になって、

市役所の通常勤務なんてなくなってし

まうからでしょう。

その代わり、市のホームぺージには、

「市内の地区別、サルの被害について」

のページがあります。それは、いつ、

どこの地域にサルが何匹出没した、とか、

どの作物が猿の被害にあった、とか、

サルに遭遇した時の対処方法などが、

事細かに記載されています。

さて、サルの出没などかわいらしいもの。

怖い野生動物の出没もありました。

息子が幼稚園に通っていた頃の事です。

秋、緊急の回覧板が届きました。そ

れは、「熊が出没しました」という内容でした。

その時は、「ああ、いつもの事か」と

それほど真剣に見ていませんでした。

私たちが住んでいる地域の近くにある山系は、

ツキノワグマの生息地なのです。

市が確認したところ、ツキノワグマは

20~30頭ほど生息しているそうです。

熊とはいえ絶滅危惧種ですので、

もちろん見つけたからと言って猟銃会の人が

銃殺などできません。捕獲したら、

人里から離れた山奥に放獣するそうです。

この内容の回覧板は、毎年必ず回ってきます。

けれど、熊の痕跡(足跡、フン、センサーカメラに写っていた)等は

ありましたが、実際に「近所で出没した」と

いう話は聞かなかったので、

それほど真剣に聞いていませんでした。

ところが、その回覧板が来た翌日の朝、

息子を幼稚園に送りに行ったとき、

幼稚園から緊急のプリントをもらいました。

その内容は…

「●月×日夜、幼稚園のそばの▼△さんの納屋に熊が出没しました。
近隣にお住まいの方は、熊に注意してください。
尚、熊に遭遇した時には、熊を驚かさず・・・・・・」

以後、熊に出会ったときの注意が延々と書かれていました。

そして、プリントの最後には、

「尚、熊よけのため、園児たちにはPTAから

鈴を貸与することになりました。

園児のかばんに必ず付けてくださる

ようお願い申し上げます」

こんな感じの文章でした。

熊が出没したのは、幼稚園からほど

近い農家でした。そこは、幼稚園がいつも

農業体験でお世話になっている農家の

おうちで、そのお家の畑で子供たちは

芋ほりや田植え、稲刈りをはじめとした

様々な農業体験をしていました。

園児の中には、そのお家の前を通って

幼稚園にくる子もいたほどです。

このニュースは、にわかに園内を

騒然とさせました。

毎年、幼稚園では「熊に注意してください」と

いう通達はあるのですが、

実際に「通学路に熊が出た!」という

話を聞いたのは初めてでした。

熊出没のせいで、予定されていたその

月の農業体験が中止になり、

子供たちが楽しみにしていた

芋ほりの行事が延期になってしまったのです。

その翌日から、通園路を歩く子供たちの

かばんからは鈴の音が聞こえるように

なりました。鈴をつけていたのは

園児だけではなく、幼稚園の隣にある

小学校に通う小学生のランドセルにも、

同じ鈴がついていました。

熊避けの鈴は、幼稚園児だけではなく、

小学生にも配布されていたのです。

小学生のお子さんを持つ親御さんは、

熊が出る、という話は聞いていたものの、

「こんな、人のいるところに出てくるなんて、

今までなかったよ」と言って驚き、

幼稚園からは、「夕方、外を出歩くのは

控えてください」とまで言われ、

「熊にあったら、熊を驚かさないように、

距離を置いて、その場を離れてください」等、

様々なことが言われました。

幸い、熊はそれから数日後に捕獲されました。

私たちが住んでいる地域が、そういった

野生動物が出没しやすい地域なんだ、

と改めて自覚した事件でした。

もし熊と出会ってしまったらこうしてくださ

い!!

・熊と遭遇した時は、とにかく慌てたり、大きな声を立てないこと。

・熊を脅かさない。物を投げるなんて絶対ダメ!

・見つけたら、背中を見せず、向き合ったまま、熊の動きを

見ながらゆっくりと後退、距離を置く

当時習った、熊の対処方法です。

もちろん遭遇した後は、市への連絡を忘れないようにします。

子供たちのかばんには、その事件の名残からか、

あれから何年も経過するのに鈴が付いています。

新入学の園児や児童が最初の秋を迎える

ころ、PTAから配布されて、幼稚園在園中の

二年、あるいは小学校在学中の6年間、

カバンにつけ続けることになります。

さて、そんな熊騒ぎが起きるのは

大体秋から冬にかけてなのですが。

春先になると、珍客が現れます。

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ある日の夕方、ふと庭に出ようとすると、

庭先に、茶色い四つ足の、角をはやした

動物がいたのです。

その動物は、プランターの野菜の苗を

物色しているみたいでした。

「おかーさん! 鹿がいるよ! 鹿っ!」

息子が大騒ぎしました。

私はあわててベランダに面したドアを開けて、

鹿を庭から追い出そうとしましたが、

鹿は私がいるにもかかわらず、そこから離れ

ようとせず、庭の大きな鉢に植わっている

ブルーベリーの苗のにおいを

かいでいました。

さすがに怖いけれど、その鹿を

そのままにしておけば作物の苗を

食べられてしまいそう・・・

けれど、鹿も人間慣れしているようで、

そう簡単に庭から出て行かず・・・

10分ほどして、やっと庭から出て行ってくれました。

その翌日、偶然会った近所のママ友さんに

その話をすると、

「あ!その鹿、たぶんうちの庭に来たやつだよ!」と仰っていました。

そのママ友さんの情報網によると、

どうやら、その鹿はご近所の庭を数軒

回って、最後には山に帰ったようです。

「でもよかったよね、熊みたいに怖い

生き物じゃなくて、子供達も

襲われなかったし、被害もなく

帰って行ってくれたんだもん!」

そのママ友さんはそう言っていました。

確かに、熊ほど狂暴ではないし、

子供の怪我等の被害にあった人も

いなかったのは救いでした。

鹿は、農作物、隠れ場所、水、

その三つがそろった場所に住み着きやすく、

私たちが住んでいる場所の近くに

ある山系は格好の住処。

毎年、どこかしらの畑に出没します。

うちの庭に現れた鹿も、山の中から

食べ物を求めて降りてきた、

畑をうろつくうちに、民家の庭に

出てきたのだろう・・・と

言われています。

鹿に関しても、市のサイトでは

毎年注意を呼び掛けています。

そんな野生動物の出現にすっかり

慣れてしまった夏休みの午前中。

また我が家の庭に珍客が現れました。

それは、鹿よりも一回りほど小さくて

白い、鹿ほどではないにしても、

角をはやした珍客でした。

「あれ・・・ヤギ?」

そう、今度はヤギが庭に現れたのです。

そのヤギは、プランターの苗の

芽を我が物顔に食べていました。

追いだそうとしましたが、ヤギは、

以前のシカやサル以上に人間慣れしているのか、

私たちの存在にまったく動じず、涼

しい顔をして芽を食べていました。

やがて、庭の環境が気に入ったのか、

ふてぶてしく庭の真ん中に座り込み

始めました。

野生の熊や鹿、サルはともかく、

野生のヤギまでいるのか・・・

そう思っていたら、突然携帯のメールが

届きました。

それは、山の登山口付近に住んでいる

ママ友さんからのメールで、

このあたり一帯に住むママ友さん

たちへの一斉送信メールでした。

内容は、

「うちで飼っているヤギが逃げました。

見かけたらお知らせください。
ヤギの名前は”ちはやちゃん”、

ブルーの首輪をつけています」

我が家の庭にいるヤギ、

よく見ると、青い首輪をつけていました。

大型犬につけるような首輪です。

そのママ友さんの子供は息子と同じ

クラスで、私とも知り合いでした。

私が慌ててその人にメールをすると、

すぐにその人が車に乗って

やってきました。

話を聞くと、庭に鹿が出没して、

たまたま庭で放牧?していたヤギが

驚いて柵を飛び越えて逃げ出したとか・・・

その人のお家は、農家でも牧場でもない、

普通の一軒家です。けれど、

おうちは登山口の近くで、

そのお家の周囲は畑と山なので、

お隣のおうちまで歩いて1分以上かかり、

ヤギを飼っていても苦情を言い出すご

近所さんもいないとか・・・

「ご迷惑をおかけしました!どうもありがとう!今度うちにも遊びに来てね!」

その人は私にそういうと、われ関せずと

庭で遊んでいるヤギの”ちはやちゃん”(ちはや君、かな? 性別を聞くのを忘れてしまったわ)を首輪をつかむと、

慣れた様子で車に乗せて去っていきました。

その日の夜、改めてその人から、

お礼とお詫びのメールが来ました。

涼しくなったら、ちはやちゃんの大好物の、

緑色の野菜くずをたくさん持って、

ちはやちゃんに会いに、

息子と遊びに行きます。

まとめ

この田舎町に越してきて、20年。

さまざまな事がありましたが、

中でも一番驚くのは、山からやって

くる珍客たちの存在でしょうか?

これからあと何年、この田舎町で

生きてゆくのか定かではありませんが、

あとどのくらい、

珍客が訪れてくるのでしょうか?

楽しみであり、

怖くもあります。

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